2023年4月2日日曜日

Schreckensherrschaft in Japan, in Syndikalist, Nr.48/49, 1923, [Commemorating 100th Anniversary of Sakae Osugi's Death]

Schrekensherrschaft in Japan [Aus der Internationale].

 Nach dem Erdbeben setzte in Japan eine ungeheure Verfolgung der Anarchisten und Syndikalisten ein. Am 16. September wurden Sakaye Osugui [sic], seine Gefährtin Noye Ito, ihre Neffe, ein Knabe im Alter von 7 Jahren, genannt Saichi Tachibana, von einem Gendarmeriehauptmann erwürgt. Auch der Kamerad Hirasawa, und mehr als 20 andere unserer Freunde sind ermordet worden.

 Osugi, der Sohn eines Offiziers, kam nach dem russisch=japanischen Kriege in die anarchistische Bewegung. 1917 übersetzte der Kropotkines Schrift „An die jungen Leute“ und verbüwßte dafür seine erste Gefängnisstrafe. Allmählich wurde er das Haupt der anarchistischen Bewegung Japans. Am 1. Mai 1923 wollte Osugui in einer Versammlung in Saint Denis das Wort nehmen, wurde aber von der französischen Regierung ausgewiesen. Zweieinhalb Monate vor seinem Tode kam er nach Japan zurück, er war der Herausgeber einer japanischen Zeitung „Rodo=Undo“ (Die Arbeiterbewegung). Seine Frau Noye Ito studierte in Tokio und gab die Zeitschrift „Seito“ (Die neue Frau [Blaustrumpf]) heraus. Allmählich näherte sie sich der anarchistischen Weltanschauung und übersetzte die Bücher Emma Goldmans in die japanische Sprache.

 Hirasawa und vier seiner Kameraden wurden von einem Offizier um Garten des Komissariats zu Komoido [Kameido] totgeschlagen. Hirasawa war Metallarbeiter und 35 Jahre alt. Er war tätig als Sekretär der japanischen Metallarbeiter=Föderation, wurde aber wegen seiner revolutionären Gesinnung aus der Föderation später ausgeschlossen und trat dann der anarcho=syndikalistischen Bewegung bei.

 Arbeiter Europas und Amerikas! Peotestiert gegen diese Schandtaten der uniformierten Söldlinge der japanischen Regierung. In allen Ländern gibt ese Männer und Einrichtungen, die angeblich Japan, in Wirklichkeit aber den japanischen Kapitalismus und Imperialismus repräsentieren, sat ihnen, dass sie die Mörder von Osugi und seinen Freunden sind. Es lebe die revolutionäre Arbeiterbewegung Japans!

(Der Syndikalist, Nr.48/ 49, 1923, p.3)

 

(訳文)日本におけるテロル

地震が起きた後、日本ではアナーキストとサンディカリストが大規模に迫害されている。9月16日には大杉栄、その妻の伊藤野枝、大杉の甥で7歳の子どもの橘宗一が、憲兵隊大尉によって首を絞められて殺害された。また、同志の平沢が20名以上の我が友人たちとともに殺害された〔事実とは異なる点がある〕。

将校の息子である大杉は、日露戦争後、アナーキズム運動に加わった。1917年、クロポトキンの「青年に訴える」を翻訳し、そのために投獄された。次第に彼は日本におけるアナーキズム運動のリーダーになっていった。1923年5月1日、大杉はサン・ドニでの集会で発言しようとしたが、フランス政府によって追放された。彼が日本に戻ったのは、その死の2ヶ月半前であった。また彼は、『労働運動』の発行人でもあった。妻の伊藤野枝は東京で学び、『青鞜』を発行したのち、次第にアナーキズム的な世界観に接近していき、エマ・ゴールドマンの著作を日本語に翻訳している。

平沢と彼の4人の同志たちは、亀戸警察署の中庭で、将校によって殺害された〔亀戸事件が正確に伝わっていなかったため、このような記述になっていると思われる〕平沢は35歳の金属労働者であった。彼は日本金属労働者連合の書記として活動したが、その革命的な見解のために排除され、その後、アナルコ・サンディカリズム運動に加わった〔ここも事実とは異なる〕。

ヨーロッパと南北アメリカの労働者よ。制服を着た、日本政府の傭兵たちによるこの恥ずべき行為に対して抗議せよ。このような、日本を代表し、しかし実際には日本の資本主義と帝国主義を代表する連中と機関が世界各地にある。連中に対して、おまえたちは大杉とその友人たちを殺害した人殺しだと言ってもらいたい。日本の革命的労働運動万歳。『サンディカリスト』(1923年、ベルリン。第48/49合併号) 

大杉栄「生の拡充」『近代思想』第1巻第10号、1913年7月号(没後100年記念 その1)Osugi Sakae, 'Expansin of Life', in: Modern Thought, July 1913 (Commemorating the 100th Anniversary of Sakae Osugi's Death)

  今や近代社会の征服事実は、ほとんどその絶頂に達した。征服階級それ自身も、中間階級も、また被征服階級も、いずれもこの事実の重さに堪えられなくなった。征服階級はその過大なるあるいは異常なる生の発展に苦悩し出して来た。被征服階級はその圧迫せられたる生の窒息に苦悩し出して来た。そして中間階級はまた、この両階級のいずれもの苦悩に襲われて来た。これが近代の生の悩みの主因である。

 ここにおいてか、生が生きて行くためには、かの征服の事実に対する憎悪が生ぜねばならぬ。憎悪がさらに反逆を生ぜねばならぬ。新生活の要求が起きねばならぬ。人の上に人の権威を戴かない、自我が自我を主宰する、自由生活の要求が起きねばならぬ。はたして少数者の間にことに被征服者中の少数者の間に、この感情と、この思想と、この意志とが起って来た。

 われわれの生の執念深い要請を満足させる、唯一のもっとも有効なる活動として、まずかの征服の事実に対する反逆が現れた。またかの征服の事実から生ずる、そしてわれわれの生の拡充を障礙する、いっさいの事物に対する破壊が現れた。
 そして生の拡充の中に生の至上の美を見る僕は、この反逆とこの破壊との中にのみ、今日生の至上の美を見る。征服の事実がその頂上に達した今日においては、階調はもはや美ではない。美はただ乱調にある。階調は偽りである。真はただ乱調にある。
 今や生の拡充はただ反逆によってのみ達せられる。新生活の創造、新社会の創造はただ反逆によるのみである。 

English Translation:

....The fact of the conquest of modern society has now almost reached its climax. Not only the conquering class itself, but also the middle class and the conquered class have all become unable to bear the weight of this fact. The conquered class began to suffer from its excessive or abnormal development of life. The conquered class is suffering from the suffocation of its oppressed life. And the middle class has be also suffered by the anguish of both classes. This is the main cause of the modern life troubles.

  Here, then, for life to live, hatred must be born of the fact of the conquest. Hatred also must give rise to rebellion. A demand for a new life must arise. There must be a demand for a free life in which the ego presides over the ego, without the authority of man over man. Indeed, this feeling, this thought, this will, has arisen among the few, especially among the conquered.

  First came the rebellion against the fact of conquest as the single most effective activity to satisfy the vindictive demands of our lives. And then came the destruction of all things that arise from the fact of conquest and hinder the expansion of our life.
 And I, who see the supreme beauty of life in the expansion of life, see the supreme beauty of life today only in this rebellion and this destruction. Today, when the fact of conquest has reached its peak, tone is no longer beauty. Beauty is only in disorder. Tone is false. Truth is only in disorder.
 Now the expansion of life can only be achieved through rebellion. The creation of a new life, the creation of a new society, can only be achieved through rebellion. 

2023年3月26日日曜日

映画「ワタシタチハニンゲンダ!」上映会

以下の要領で、「ワタシタチハニンゲンダ!」上映会があります。ふるってご参加ください。

映画の公式サイト

https://ningenda.jp/

2023年4月23日(日)14-17時 エル大阪本館709号室

エル大阪 アクセス https://www.l-osaka.or.jp/access/ 

参加費 1200円

当日の流れ

13:30 会場

14:00 開始

14:05 映画上映開始

16:00 休憩

16:10 仮放免者のお話

16:20 トーク・セッション 高監督×永井伸和さん

16:50 終了


 

2023年1月19日木曜日

2023年2月4日、映画「夜間中学生」上映会のお知らせ(於 大淀コミュニティセンター)

 扇町シネマクラブは、来る2月4日(土)13時開場、14時開演、で大淀コミュニティセンター第一会議室にて、映画「夜間中学生」の上映と学習会を行います(以下の画像参照)。参加料は資料代800円。問い合わせ先なども以下の画像をご覧ください。


 

 

2022年9月16日金曜日

「戦争のことを戦争だと言っただけで、懲役7年」'Sieben Jahre Haft, weil er den Krieg Krieg zu nennen wagte'

 「戦争のことを戦争だと言っただけで、懲役7年」:ロシアで戦争反対を唱えた人に対する弾圧について、ロシアの救援組織アナーキスト・ブラック・クロス(ABC)のメンバーに対するインタビューより(ドイツのアナーキスト新聞『草の根革命』2022年471(9月)号掲載インタビュー記事:Translated from 'Sieben Jahre Haft, weil er den Krieg Krieg zu nennen wagte', in: Grawurzelrevolution, September, 2022, Nr.471, pp.1, 4-5)

〔前略〕GWRから質問:数名の活動家たちは今年の初頭にあった反戦集会、もしくはロシアによるウクライナに対する攻撃に反対するさまざまな行動を理由に逮捕されましたね。彼らのうちかなりの人びとが、「不法行為」さらには「テロ」を準備したという理由で逮捕されていました。彼らに対して裁判はありましたか。あるいは、まだ未決拘留中でしょうか。


モスクワABCからの回答:反戦行動を起こした人たちのほとんどはまだ捜査と裁判の最中です。通常ロシアでは捜査に最低でも3ヶ月かかり、その結果を検証する必要がある場合、検事局の審理が1ヶ月かかり、ようやく裁判になります。しかし夏に裁判官や弁護士が休暇を取ってしまうと審理は数ヶ月も延期されてしまいます(右:モスクワで2022年2月24日、戦争開始当日に「戦争反対」のプラカードを掲げて街頭に立つ人びと)。

対テロ法で起訴された場合、1年半の捜査期間があり、裁判は半年かかります。それ以外に、容疑者は精神鑑定を受けるために1ヶ月間精神病院送りになります。この入院は、拘置所よりもひどい状況におかれます。「患者」は自分から入浴することが禁じられ、介護者に洗わせねばならず、外部との接触は一切禁じられています。

これまで反戦行動を起こした15名に対する判決が降りています。その中のいくつかについてわたしたちは全く情報を持っていません。5件については、「国家権力に対する反抗」の判決が下されています。これは例えば警察官に対して反抗したというものであり、抗議集会の場で、あるいは、反戦のシールやメモをどこかに貼ったり、スプレーでグラフィティを書いたというケースが含まれています。さらに、22才のアナスタシア・レヴァーシェヴァについては、警察署に向けて火炎瓶を投げたという理由で懲役二年の判決が下されています。

「フェイクニュース」を広めたという理由から6件の判決が降りています。そのうち1件は罰金100万ルーブル(1万4千300ユーロ:約200万円)、2件は執行猶予、2件は重労働、1件は懲役7年でした。懲役7年はアレクセイ・ゴリノフに対する判決でした。彼はモスクワの地方議員で、「公的な地位を利用して軍隊に対するフェイクニュースを流した」という理由で起訴されたのです。ロシア当局は神経質になっていて、「第五列」、つまり自分たちの内輪にいる裏切り者については即座に嗅ぎつけます。地方議員はロシアでは実質的な力など持っていません。しかし彼の見解は普通の労働者よりは危険視されるわけです。彼は当局の代表と見なされています。捜査結果に基づけば、ゴリノフの犯罪とは、陰謀であり、憎悪と敵対心に基づき、自分の地位を利用した、といわれています。しかしこの犯罪行為とは一体何だったのかわかりますか。それを聞けば誰もが驚きます。地方議会の審議中にゴリノフは、ロシアのウクライナ侵略を戦争と呼び、「軍事的特別行動」と呼ばなかった、ということ、そして彼が、ウクライナでは子どもたちが死んでいる、と発言したことだったのです。

〔前略:GWRから最後の質問〕あなたたちは支援者に対していろいろな側面から支援をしています。そういった連帯行動には時間とお金がかかります。わたしたちはどうやって支援したらいいのでしょうか? 

〔前略〕たとえばわたしたちは6月から57才のイリーナ・ビュストローヴァを支援しています。彼女はカレリアのペトロザヴォツク(写真は、ここで2022年3月に撮影されたものWikipediaより)に住む美術教員です。戦争開始直後、彼女は、銃口をクレムリンに向けなさい、とロシア兵に呼びかけ、また、ロシア軍の行為は犯罪的だ、と訴えた投稿をSNSのVkontaktにしました。3月に彼女は、テロを擁護し、ロシア軍に関するフェイクニュースを広めた、という理由で起訴されました。イリーナは逮捕はされませんでしたが生活行動が制限され、インターネットの利用が、親戚や弁護士との連絡についても禁止されました。もちろん授業もできなくなりました。わたしたちはイリーナを支援するためにお金を集めています。彼女は精神鑑定を受けねばならず、精神病院に入院しなければならなかったのですが、その間、84才のお母さんの介護の費用もわたしたちが負担したのです。
 皆さんは逮捕された人たちに手紙を送ることで、彼らを支援することができます。しかし監獄は、ロシア語で書かれた手紙しか受け付けません。手紙にはウクライナの戦争のこと、あるいは、ラディカルな行動を訴えかける、といったことは書かないでください。手紙はabc-msk@riseup.netにも送っていただいてかまいません。わたしたちはそれをプリントアウトして届けます。
 獄中の人たちに送る食料、そして、弁護士のための費用を支払うために、金銭的な支援が必要です。ロシアの弁護士たちは無料では仕事をしてくれません。しかもかなり高額の報酬を要求するのです。

GWR:インタビューに答えてくれたこと、そして、あなたたちの偉大な連帯行動に心から感謝します。

インタビュアー:Silke、翻訳:Tanja Unger

2022年8月8日月曜日

「ゆるふわアナーキズム」の先にあるもの

 ABEMA PRIME(2022年7月4日ON AIR)では、レギュラーの出演者たちは、向島にいるみくさんによるアナーキズムを、「ゆるふわアナーキズム」と命名し、人畜無害なものとして描いていた。

 しかし、これが大きな間違いであって、「ゆるふわ」こそが、国家と資本によって形成されているこの世の「支配」を破壊する潜在力を持つ、ということはすぐにわかる。

 みくさんは、尾道市の向島で「ゆるふわ」なドーナツ屋さんを営んでいるだけのように見える。だが、こういった活動が可能なのは、目に見えない小さなコミュニティがみくさんたちを支えているからである。そして、この基盤がかなり強靱なのは、彼の発言を聞けば明らかである。

 この強靱な基盤を提供している小規模のコミュニティが、みくさんの説明する「ゆるふわ」なアナーキズムを成立させ、日々活性化させている。みくさんという個人だけに焦点を当てて理解しようとするのは大きな間違いである。

 「ゆるふわ」は、資本と国家による「支配」の基盤となる価値観、思考や態度とは全く相容れない。そして「ゆるふわ」を支えるコミュニティは、日々その価値観を強化し、確信を深め、「もう一つの世界」を自分たちの日常の中に実現し続ける。これは、人畜無害なのではない。むしろ、資本と国家を破壊するポテンシャルがそこにあると理解しなければならないのである。

 たとえば、1999年11月シアトルで何万もの人たちがWTO総会開催をさせないために路上に出たとき、スタバをはじめとするグローバル企業の店舗を破壊したアナーキストたちは、オレゴンのユージーンにコミュニティを作っていた若者たちであった。

 高円寺の「素人の乱」も同様だが、小規模のコミュニティは対抗文化を作り出し、見えないネットワークでつながりながら、ひとたび行動を起こすと凄まじい破壊力と影響力を行使する。サパティスタ、ロジァヴアがそのさきにある。

 「ゆるふわアナーキズム」こそ権力がいちばん恐れなければいけないものである。暴動や暗殺などよりも、権力が恐れ、警戒しなければならないのが、「ゆるふわ」なのである。

 幸か不幸か、レギュラー出演者の誰もがそのことを指摘しなかった。これから10年間で、日本各地に「ゆるふわ」が増殖し、資本と国家による権力をむしばんでいくのがわかったときは、もう手遅れなのである。

「パラサイト」しているのはどっちだ? Which one is "parasitic"?

「パラサイト」しているのはどっちだ?」 田中ひかる(『アナキズム』第29号、2022年8月1日)7頁掲載。

  先日、ABEMA Prime(https://times.abema.tv/articles/-/10030289)というインターネットテレビのアナーキズム特集に出演した。そこでレギュラーの出演者から次のような発言があった。「行政サービスやインフラを利用するなら、それはアナーキズムではないのではないか」「それはアナーキストが国家にパラサイトしているということではないのか」。しかし結論を先に言えば、これは逆である。「パラサイト」しているのは、私たちではない。国家と資本である。

パンデミックという状況で明らかになったのは、この世の富を作り出し、世界を豊かにし、社会に平穏と秩序をもたらしているのは、国家と資本ではない、ということである。では誰なのか。それは富も権力もない、名もない人びとである。彼らによる見返りを求めない相互扶助こそがこの世の富の源泉である。国家と資本は、これらの人びとが過去から現在に至るまでに創り出してきた共有財産に寄生し、収奪し、そして占有してきたのだ。

ところが、私たちは、いつの間にか、国家と資本に依存し、それらがないと生きていけない、あるいは、どれぐらい国家や資本に依存しないで生きることができるか、などということばかり考えるようになっている。だから「国家にパラサイトしたらアナーキズムではない」などと言われたときに、一瞬言葉を失ってしまうのだ。しかしこんなうそ八百を信じてはいけない。国家と資本こそが、地球環境と私たちの社会生活にパラサイトする寄生虫でありがん細胞なのである。

そもそも「パラサイト」という言葉は、富と権力がある人びとが、そのようなものを持ち合わせていない人びとの自信を喪失させ、黙らせた上で服従させるための言葉である。いまこそ、富と権力がない人びとが、権力者たちの化けの皮を剥がすために、「パラサイト」という言葉を彼らに対して使うときなのである。私たちに「パラサイト」しているのはそっちだ、と。